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—プーランク《木管五重奏とピアノのための六重奏曲》を聴きながら—
勉強のつもりで聴いていたのに、
途中からお腹の奥がざわついた。
トラウマの残り香が、ほんのひとくち、口の中に戻ってきた気がした。
あぁ、懐かしい味😅
まだここにいたのか、と苦笑する。
時間が経てば自然に消えると思っていたのに、
記憶は勝手に封印したふりをして、
ちゃんと片付けを待っているらしい。
年齢を重ねるって、心の中のデータ整理みたいなものね。
放置するとストレージが満杯になって、
肝心な瞬間に動けなくなる。
あの時の怒りや悲しみが、容量を圧迫しているのかもしれない。
音楽は、その隠しフォルダを開けてしまう。
でも、それは悪いことじゃない。
再生ボタンを押したのは自分だ。
ならば、その瞬間もきっと意味がある。
せっかくだから、映画にどっぷり浸かるように、
主人公(かつての自分)に感情移入して、
もう一度、『今』に帰ってこよう。
プーランクの明るさに包まれながら、
私は少しだけ「今」を取り戻していた。
あれはきっと、音楽が引き出した小さなフラッシュバック。
でも、もう怖くはない。
“おばちゃん”も悪くないわねー😊
年齢を重ねるたびに、少しずつ図太く、優しく、そして自由になっていく。
世間では“おばさん”とひと括りにされがちだけど、
あまり良い意味じゃないような気がする。
でも、本当はそれこそ、生き抜く力のかたち。
ベテラン女子っていうことにしよう。
最強だ。
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