中島みゆきの「銀の龍の背に乗って」。
Dr.コトー診療所 の主題歌として知られている曲だ。
そのロケ地になった与那国島を旅したとき、
気づけばこの曲が頭に流れていた。
日本のいちばん西にある小さな島。
国境に近いその場所は、時間の流れがいつもと少し違って見える。
滞在中、この曲は途切れることなく鳴り続けていた。
帰ってから、ドラマ『Dr.コトー診療所』を初めて観た。
二十年前の作品なのに、映像の向こうに島の空気が重なるようで、不思議とすっと入ってくる。
その感覚が薄れないうちに、鍵盤に向かいたくなった。🎹
使用した楽譜・リンク
使用した楽譜
YouTubeで再生
Apple Musicで再生
楽曲について
『銀の龍の背に乗って』は、中島みゆきが作詞・作曲を手がけた楽曲。
編曲は瀬尾一三ほか。
詞と曲を彼女自身が一貫して制作したことで、中島みゆきらしい語り口がそのまま生きている。
この曲は、フジテレビ系ドラマ Dr.コトー診療所 の主題歌として書き下ろされた。
2003年の第一期、2006年の第二期、そして2022年公開の映画版でも続けて使用されている、シリーズを象徴する楽曲である。
ドラマの舞台は海に囲まれた離島の医療現場。
そこで暮らす人々の日常や葛藤とともに、この曲も長く記憶されてきた。
タイトルの「銀の龍」は、作品の世界観を象徴するモチーフとして扱われ、物語全体のテーマと結びついて語られることが多い。
裏話・感想
与那国島で過ごした日々が、この曲を思い出させてくれた。
中島みゆきの作品には、心の奥を一気に揺らすような力がある。
人の痛みや願いをどうやって音に置き換えているのかな?——そんなことを考えながら鍵盤に向かった。
『Dr.コトー診療所』のロケ地になった与那国。
旅のあとで初めてドラマを観ると、二十年前の映像なのに、今の空気と自然につながるように感じた。
出演者たちの若さに時間の流れを思い、
“あぁ、わたしも同じように歳を重ねてきたんだなぁ” と、しみじみ。
主題歌が流れるたびに、旅の記憶が静かに戻ってくる。
事前に知っていたら、石垣空港のストリートピアノで弾いていたのに——
そんな小さな後悔もある。
それでも、また行くつもり。
何度でも訪れたくなる場所。
暮らしてみたいと思うほど、心をつかまれてしまった。
次に向かうときは、あの空港でこの曲を弾こう。
それだけは決めている。

