4月を迎え、だいぶ春色が深まってきたように感じています。やわらかい風に包まれつつも、この時期というのは、入学や就職、転勤など…新年度の始まりということもあり…今までいた所から新しい場所になじむまでの少し緊張する期間かもしれません。だけど、そんな私たちの心を知ってか知らずか…そっと見守ってくれるのが『桜』ではないでしょうか。
日本人と桜
「花」といえば「桜」をさすほど、日本人にとって「桜」は特別な存在です。その昔「木花開耶姫」が富士山の頂から桜のタネをまいて花を咲かせた…という素敵な伝説も残っています。
また「お花見」も大好きですよね。春の風物詩として外すことはできません。そもそもこの「お花見」というのは、古代の信仰行事の名残です。山の神様が降りてくるときの目印として昔から「桜」は神聖な木とされてきました。その桜の木の下で山の神様と人とが同じものをいただく…というのがそもそもの始まりで、お花見には欠かせないお酒も、本来は神様にお供えして、そのお下がりをみんなでいただく…という意味合いがあります。
花言葉
『桜』の花言葉は「精神美」「優美な女性」「純潔」「spiritual beauty(精神の美)」と「a good education(優れた教育)です。
花を咲かせた時の優美な姿と潔く散る姿…その中に、凛とした美しさと散りゆく儚さ…そんな思いが託された言葉なのかもしれません。
桜ソング
毎年たくさんの桜ソングが生まれています。どれも素敵な曲ばかりで、桜の季節を華やかに引き立ててくれているように思います。そんな素敵な桜ソングの中から、オススメの曲をいくつかピックアップしてみました。
さくらさくら
懐かしくも美しく…心の故郷を思い出させてくれます。そもそもは、お琴の入門曲として発表された作品で、後に、プッチーニ作曲のオペラ「蝶々夫人」で使用されたことによって海外でも広く親しまれるようになりました。
夜桜お七(坂本冬美)
1994年に発表された作品。しっとり歌われる部分とアップテンポでパワフルに歌われる部分との対比が、パッと咲いてパッと散る桜のごとく…とらえどころのない複雑な女心を表しているようです。
桜坂(福山雅治)
別れた恋人への切ない想いをしっとりと歌い上げたバラードです。曲名のモデルとなった場所は、東京都大田区内にある「桜坂」。今では観光名所となっているようです2000年の発表以来、多くのアーティストによってカバーされています。
さくら(独唱)森山直太朗
言わずと知れた春の名曲です。卒業ソングとしても親しまれている他、東京メトロ銀座線上野駅の発車メロディーに採用されています。この曲も多くのアーティストによってカバーされていて、まさに名曲中の名曲と言えるかもしれません。
桜(河口恭吾)
心がふんわりとあたためてくれます。歌詞は、のび太の成長をそばで見守っているドラえもんの心境を表しているそうです。そのためでしょうか?何だかホッとするような安心感を与えてくれる…そんな作品です。
千本桜(黒うさピー)
VOCALOID楽曲として人気を博したこの曲、原曲もさることながら、小林幸子さんによるカバーや和楽器バンドのバージョン、まらしぃさんによるピアノバージョンなど…色々な楽しみ方を提供してくれています。また、この曲を題材とした小説や漫画など、音楽以外の世界でも魅力を発揮している素敵な作品です。
終わりに
桜の花を愛で親しむ心というのは今も昔も、そしてこれからもずっと変わらないのかもしれません。日本人のDNAとでもいうのでしょうか?いつまでも大切にしたいものです。
さて、お花見に出かけるとしますか…。